身体と霊性 2

 

第3回:「〈身〉になる話」

藤田一照×藤本靖×瀧口康道

 

野口整体の創始者である野口晴哉氏は「気張っているのと、自然に力が入っているのとは違うのです。この裡から自然に起こってくるものと、外から加えた力の区分が分かるようになることが、生き物に接する最初の問題なのです。外から力を加えなくては力が入らないと決めている人は、物を扱っている人なのです。」と述べている。本講座は、物としての「身体」ではなく、生き物としての〈身〉を取り戻すための道を探ることを目指す。自分という意識から一方的に身体に命令を下して操作、コントロールするアプローチとそれに代わる、身体から自ずとおこなわれてくることにしたがってそれにまかせていくというアプローチの対比を、藤田は坐禅の観点から、藤本はボディワークの観点から論じ、その後、瀧口を交えて鼎談を通して探究を深めていく。


藤本靖 Fujimoto Yasushi

ボディワーカー、身体論者。東京大学経済学部卒業後、政府系国際金融機関で政府開発援助(ODA)の業務に関わる。東京モード学園ファッションスタイリスト学科修了。その後、 東京大学大学院で身体教育学を専攻し、 脳のシステムや心と体の関係について研究。米国Rolf Institute認定ロルファー™。「神経系の自己調整力」に基づく「快適で自由な心と身体になるためのメソッド」を開発。簡単で、効果が高い疲労回復のためのワークが注目され、Google米国本社の研修プログラムでとりあげられる。心身の健康の専門家としてTV・雑誌など掲載多数。 著書に、ベストセラー「『疲れない身体』をいっきに手に入れる本」(講談社)、など。

瀧口康道 Takiguchi Kodo

天台宗瀧泉寺目黒不動尊副住職。仏教に留まらず東洋思想、中国武術・チネイザン・ロミロミなど幅広く学ぶ。 お寺でアップデートする仏教「青空の瞑想・青空へのヨーガ」も開催。 2015年世界的マリンバ奏者のフランソワ・デュボワ氏と瞑想CDを製作し、仏具で参加。 分かりやすく内容が深い法話にも定評がある。


概要


※本講座は定員に達したため、受付を終了いたしました。