身体と霊性 Ⅳ

 

【アーカイブ配信】
第2回:
「動く身体、坐る身体――能と座禅

安田登×藤田一照

一般に能は動、坐禅は静と考えられているが、実際には動の中にも静があり、静の中にこそ動がある。この動と静の拮抗とダイナミズムが能や坐禅の生命性と音楽性を生み出す。能の動きは、「陰」と「陽」を繰り返す動きを中心に作られており、陰と陽とを繰り返すことによってまずは自己の陰陽のバランスを取り戻し、さらにそれを天にも感応させるという機能があったのではないか。同じことは坐禅にも言えるのではないか。そんな動と静、陰と陽の相補性の話を実技を交えて深めていきたい。

※本講座は、3月12日に目黒不動尊でおこなった講座のアーカイブ映像の配信になります。


安田登 Yasuda Noboru

能楽師(ワキ方・下掛宝生流)。銚子市(千葉県)生まれ。『論語』を学ぶ寺子屋「遊学塾」を主宰し、全国で出張寺子屋を行う。また、シュメール神話『イナンナの冥界下り』でのヨーロッパ公演(アーツカウンシル東京の助成)や、金沢21世紀美術館・松江県民会館(開館50周年事業)の委嘱依頼による『天守物語(泉鏡花)』の上演など、謡・音楽・朗読を融合させた舞台を数多く創作、出演する。NHK100分de名著『平家物語』で講師と朗読を担当。著書:『身体感覚で『論語』を読みなおす。(新潮文庫)』、『能 650年続いた仕掛けとは』(新潮選書)、『あわいの力(ミシマ社)』など多数。

藤田一照 Fujita Issho

僧侶、曹洞宗国際センター2代所長。1954年、愛媛県新居浜市生まれ。東京大学大学院教育心理学専攻博士課程に在籍中、坐禅に出会い深く傾倒。大学院を中退し、禅道場に入山して得度。その後渡米し、以来17年半にわたってマサチューセッツ州ヴァレー禅堂で坐禅を指導する。2005年に帰国し、現在、神奈川県葉山の「茅山荘」を中心に坐禅の研究、指導にあたっている。著作に『現代坐禅講義:只管打坐への道』『アップデートする仏教』(山下良道との共著)、『禅の教室:坐禅でつかむ仏教の真髄』(伊藤比呂美との共著)、『〈仏教3.0〉を哲学する』(永井均、山下良道との共著)など。


概要

日程  2022年4月16日(土)

時間  14:00〜16:30
配信  
ズームウェビナー

 

受講料 一般 2500円

    会員 2000円

    学生 1500円

    学生会員 500円


※終了いたしました