水俣病公式確認70年 特別講座
「凪のめぐる 水俣の余白を写して」
岡庭璃子×飯沢耕太郎×島薗進
写真家・岡庭璃子さんは、特定の評価や役割に回収されることのない視点で、2022年から水俣に通い、「語られてきた水俣」ではなく「いま、そこにある水俣」を見つめながら撮影を続けてきました。
水俣病公式確認から70年を迎えようとする2026年。現在の水俣にはどのような風景があり、どのような気配が流れているのか。岡庭さんの写真は、明確な主張や説明を前に出すのではなく、見る者の中で別の時間や記憶が立ち上がる「余白」を大切にしています。そのようにして写し取られた水俣の「いま」は、「かつて」を想起させ、同時に「これから」を静かに呼び起こすものでもあります。
本講座では、岡庭さんが撮影してきた写真を見ながら、現地で出会った人々や訪ねた場所、撮影のなかで感じ取ったことを語ります。
対談には写真評論家・飯沢耕太郎さんが登壇。若き日に土本典昭監督『水俣―患者さんとその世界』の上映会を企画し、桑原史成をはじめ水俣を撮り続けてきた写真家たちの仕事を見つめてきた立場から、岡庭さんの写真を読み解きます。
また、グリーフケアの視点から水俣や石牟礼道子を研究してきた宗教学者・島薗進さんがコメントを寄せます。
「水俣を味わう時間」では、現地の食材を使った料理と飲み物の食事会を開催します。
写真を起点に、水俣という場所から日本社会と人間のあり方をあらためて考える特別企画です。
岡庭 璃子 Okaniwa Rico
写真家。立教大学社会学部メディア社会学科卒。
2015年「HUNGRY ISSUE.5 LIMITED EDITION」に選出、展示(渋谷、京都、札幌)。2021年 銀座・大阪キヤノンギャラリーにて個展「ヒマラヤの麓の龍の国-Druk Yul-」を開催。
日本デザインセンターに在籍し、広告写真家として活動しながら、個人的な関心から人物や土地の記憶を撮り続けている。
web:https://ricookaniwa.com
Instagram:https://www.instagram.com/rico_okaniwa_photomedia/
飯沢耕太郎 Iizawa Kotaro
詩人。写真評論家。1954 年、宮城県生まれ。1977 年、日本大学芸術学部写真学科卒業。1984 年、筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。主な著書に、『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書1996 年、サントリー学芸賞受賞)、『写真的思考』(河出書房新社、2009 年)、『キーワードで読む現代日本写真』(フィルムアート社、2017年)など著書多数。詩集に『茸日記』(三月兎社、1996年)、『完璧な小さな恋人』(ふげん社、2022 年)、『トリロジー 冬/春/夏』(港の人、2024 年)、『猫島からの帰還』(ふげん社、2025 年)、『ソングブック』(リトルギフトブックス 2025年)がある。
島薗進 Shimazono Susumu
宗教学者/東京大学名誉教授、NPO法人東京自由大学学長、大正大学客員教授。1948年生。東京大学大学院博士課程・単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科・教授、上智大学大学院実践宗教学研究科・教授、上智大学グリーフケア研究所所長を経て、東京大学名誉教授、NPO法人東京自由大学学長、上智大学グリーフケア研究所・客員所員、大正大学・客員教授。専門は近代日本宗教史、宗教理論、死生学、生命倫理。著書:『宗教学の名誉30』(ちくま新書、2008年)『国家神道と日本人』(岩波書店、2010年)、『日本人の死生観を読む』(朝日新聞出版、2012年)、『ともに悲嘆を生きる』(朝日新聞出版、2019年)など。
概要
日程 2026年4月18日(土)
時間 第一部 15:00〜17:00(講座)
第二部 17:30〜19:30
(水俣を味わう時間)
受講料 講座+水俣を味わう:6900円
講座のみ:2500円
定員 30名
会場 写真集食堂めぐたま MAP
(東京都渋谷区東3-2-7 1F)
この講座は対面のみで行います。オンラインのライブ配信やアーカイブ配信はありません。
※この講座は終了しました
